stare(第4巻)



FrankというMuggleの男性が、3.5mはある巨大なヘビが彼に向かってくるのを見た時の場面が、こう描写されています。

“Horrified, transfixed, Frank stared at it…”(UK版P17)


stare という動詞は「じっと見る」という意味だと辞書などに載っています。でも「じっと見る」という訳語では、そのニュアンスが伝わりません。

stare というのは、むしろ

「(恐怖や驚きで目を見開いて)じっと見る」

といった方がいいでしょう。

この文章の言葉の選び方はなかなか味わい深いんです。

まず horrified。
horror で「恐怖」。つまり、「恐怖に襲われる」ということですね。

次に transfixed。
この単語自体はあまりなじみのないものかもしれませんが、分解すると意味が想像できます。

trans というのは「越える」とか「貫く」ということを表す接頭辞です。

例えばtransmit(伝える)、translate(翻訳する)、transform(変形させる)といった単語に何となくそんな感じがありますよね。

transfix はtrans(貫く)+fix(固定する)ということから、串刺しにするとか、釘付けにするという意味です。

つまり

“Horrified, transfixed, Frank stared at it…”
「恐怖に襲われ、その場に立ちすくみ、目を見開いてヘビを見つめた」(ロイ訳)


ということを描写しているんです。

こうやって味わってみると、その情景が浮かんで来ますよね。

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